2007年 05月 23日
生物と無生物のあいだ 福岡伸一 バイクネタが無いわけでは、ない。水面下の決まらない話なので、 それはおいといて、ちょっと書評などを。 と、言ってもいつも通り。 740円でタイトル通りの情報が手にはいるなら、苦労はないわけで・・・。 まあ、実験の現場のリアルな話が知りたいなら読むのも一興かと。 著者の専門のちゃんとした話は(と言っても本当に簡単に膜構造の話ですけど) 最後の1/3ぐらい。なんだかなあ。2時間あれば読み終えちゃいます。 ちなみに・・・、生命誕生の初期では、DNAは後から出来た物質と考えられています。重要なのはRNAとt-RNAと言われております。 *5/25加筆 「書評」は書けないと思うのだけど、こうやって自分が読んだ本をブログに紹介する時、なにか安定した書き方(内容)はないものか、と毎回考えていたわけですよ。 で、テスト。 生物と無生物のあいだ 福岡伸一 ひと昔(あるいはもっと。1900年代ぐらい)前、 「分子のランダムな組み合わせから生物を創り出すことは、サルをピアノの前に座らせてショパンの曲を偶然弾くのをやらせるような確率だ」 というわけで、生命は神秘=神が創ったもの、みたいな限界論(論、ではなくてヨーロッパらしい真面目な考え方、今でも日本人が思っているより根深い)があって、これまた当時流行っていた機械/生命論と対立しておりました。 戦後、放射線(同位体)の研究が進み、化石の年代測定の精度が上がることで(それだけではないですが)、地球誕生の方から特異点に向かい、 ご存じDNAの構造解析が進むことで(これまたそれだけではないですが)、真核細胞の方から、特異点に向かっていきました。 その間、機械/生命論は、包括的で学術的な「生命とは何か」を規定するになり、 「自己複製を行うもの」という同意が一応出来上がっております。 (もちろん、本来の意味での”オートマトン”に対する技術的挑戦は続いております) とは言っても、分類学では、ウィルスを生命の範疇に入れるかどうか慎重な派閥もあるわけで、あいかわらず何も判っていないのは21世紀でも同じ。 で、どちらの時間軸から特異点の方に向かっていっても、今の所、すり抜けてしまうような状態、だと思います。 生物はいつの間にか無生物の地点に立っているし、無生物側の積み重ねた理屈は特異点をいつの間にか追い越してる、というジレンマ。 個人的には、テロメア(寿命に関係ある、と言われている)の詳しい解析待ち、ですかね。
by 3et3xp
| 2007-05-23 13:21
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